富山市奥田町地内のヘイケボタル


◆富山市奥田町にヘイケボタルが生息??
2022年6月21日夜、職場から自転車で帰宅する際に奥田小の敷地を横切る直前…左手の用水に小さな明滅2つ、目を凝らせばヘイケボタルでした。2年前に1匹だけ見掛けたことがあり、その時はいたち川から奥田用水を流されてきた所謂流下個体かと思っていましたが、2匹居るとなると棲んでいるのかもしれない?と数日観察し4匹を確認しました。この場所、帰路はあまり通らないのとヘイケボタルの光が弱いためずっと気付かなかったのかもしれません。今年見た限りでは生息域はとても狭く、奥田小学校敷地内を流れる奥田用水の分流沿いですが、奥田小学校敷地内ではなく北側の奥田町地内の20メートルほどの範囲と思われます(奥田小学校自体は奥田双葉町)。

奥田町地内のホタル確認場所

〔奥田町地内のヘイケボタル確認場所 (C)google〕

〔奥田町のヘイケボタル…動画 iPhone7では暗くて何が何だか…〕

◆生息できる条件がギリギリ整ってる
この用水は奥田下駄履きアパート向かい側を流れる「奥田用水」の分流です。奥田用水自体は、大泉地内のいたち川から取水されており十分に清澄な水質と思われます。ヘイケボタルを見掛けた20メートルほどの範囲を見ると、用水壁面には苔があり産卵床になりそうで、隣接の民家の庭の土が蛹床になりそうです。また用水にはホタルの餌になるモノアラガイが多数いました。上流の奥田小側や下流の奥田公園側の用水にもモノアラガイは居ますが苔と土が無いため繁殖は厳しそうです。また少し上流のパン店ボブの前〜下駄履きアパート側の暗渠に大きな鯉が5〜6匹棲んでいるため、モノアラガイは鯉にすべて食べられてしまいます。そして奥田小裏から用水はとても浅くなり、この鯉たちはホタル生息側には進入できません。つまり、この20メートルほどの範囲が奇跡的な繁殖エリアになっているのかもしれません。ゲンジではなくヘイケボタルとは言え、富山駅から1qほどの奥田地内にまさかホタルが居るとはびっくりです。
富山市奥田町地内のヘイケボタル生息地
〔ヘイケボタル確認場所・南側から〕
富山市奥田町地内のヘイケボタル生息地
〔ヘイケボタル確認場所・北側から〕
モノアラガイ
〔用水内には餌になるモノアラガイ多数〕
産卵床になりそうな苔
〔産卵床になりそうな苔、蛹床になりそうな庭土〕
奥田小学校側
〔奥田小学校側は苔も土も無く繁殖は難しそう〕
ボブ前の鯉
〔ボブ側は鯉が居てモノアラガイが生き残れない〕

◆今後の観察は…
2022年夏に定年退職のため、今後は奥田方面に出向くことは無くなります。自分の性格から、ヘイケボタルを観るためだけにこの場所に出掛けることもそうそうないと思います。とは言え、いたち川上流部に比べれば自宅からもうんと近く、チャンスあれば生息を確認しに行けたらと願っています。
奥田町のホタル棲息地3D俯瞰
〔奥田町のホタル棲息地3D俯瞰 (C)google〕

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( 2022年7月 記載 )  

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